スッキリ納得はできるけど複雑な思いが残る毒親育ち長女の漫画『真綿の檻(1)』(分冊版1・2・3)感想【ネタバレあり】

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スッキリ納得はできるけど複雑な思いが残る毒親育ち長女の漫画『真綿の檻』(1)感想【ネタバレあり】 マンガ

毒親育ちでモラハラ夫につかまった女性の話なのかと思いきや「そうじゃなかった…!」。最後まで読まないとおもしろさがわからないマンガ『真綿の檻』1巻(分冊版1〜3巻)。

広告で見かけて、「よくある話っぽいけど、気になるところで広告終わってるから…」と買ってみたら、興味深い話でした。極端なざまぁ系でもなく、完全スッキリ系でもなく、最初の感想は「えっ、そうなのか!で、それでいいの…かぁ…」。

でも、あとからじわじわと感じたのが、この毒親育ちの主人公は優しいから「それでいいんだろうなぁ」におさまるのがわかるし、ざまぁ系の完全スッキリまでにはならないのが結局リアリティある気がします。

「それでいいの…かぁ…」って思った毒親実母がけっこう救われてるのは複雑な気持ちになるけど、家族と絶縁したいわけではない主人公にとってはちょうどいい塩梅なんだろうなぁ。

ということで、ぜひ、広告見かけて気になっていた方は読んでみてほしいマンガです。

マンガはこちら→『真綿の檻(1)

あらすじ

良く言えば「優しそう」
悪く言えば「気が弱そう」
そんな印象の主人公・長女『榛花』。

フルタイムで働きつつ家事一切を担っているのに、夫に作ったお弁当は「あれ何?恥ずかしいんだけど」と言われて謝り、「自由になるお金がない」と言う。

そんな姉を気にして、よく家に行く弟『聖司』。

「姉が随分、窮屈な生活を強いられているようだけど…」と義兄に訴えかけるものの、姉に「家庭には家庭の事情がある」と遮られる。

仕事人間で世間体ばかりを気にしていた父、家事・育児・介護に自営業の仕事を背負わされても子どものために離婚できないと言う母、「姉はそんな両親に評価されたいし、承認欲求が強い」と考える聖司。

そんな日々を過ごしていたある日、母が足を骨折してしまう。

榛花夫婦・聖司夫婦が呼ばれ、「お母さんは1ヶ月は安静にする必要がある。その間、家のことは榛花、オマエがやってくれ」という父。当たり前といった表情で見ている母、仕事があるから自分は無理と言う弟・聖司、さらに「長男の嫁が…とか時代錯誤なこと言うなよ?」と釘をさす。

「じゃあ、決まりだな」そう言った父に声に被せるように「1ヶ月も榛花が実家に帰ったら、その間、オレのメシはどうなるんですか?オイ、帰るぞ」と発言したのは榛花の夫だった。

長女の夫の横暴な言動に「離婚して帰ってこい」と言う父と優しく賛同する母・弟。
榛花の出した答えは…「誰が離婚なんかするか、バーカ!」。いったい、なぜ!?

古風で地味でおとなしそうな女性…それが榛花の印象。幼い頃から親の手伝いばかり、結婚してからは夫に尽くす毎日。そんなある日、母が負傷し介護を要求されることに。反発する夫に、榛花の親は「離婚して帰ってこい」と榛花に告げる。しかし、それに榛花が返した言葉は、あまりにも予想外で強烈なものだった…!
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ひまり
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けっこうネタバレ感想

上のあらすじは、よく広告で出てきます。ほんと唐突に「バーカ!」ってどういうこと?って気になって買ってしまいました。

ひとつ目は最大のネタバレ「実は夫は…」

あらすじのところまで読んだだけだと、榛花の夫はまさにモラハラ夫。

なんだけど、実はそれが違ったんです。妻を思いやり、家事も分担し、絵に描いたようなダメ夫を演じてくれていたんですね。

「オレのメシはどうする?」とでも言わないと、榛花は優しいから断れなかっただろうから…と悪役を買って出てただけなんですよ!

家事も「キッチンは自分の城にしたい」と言う榛花を尊重し、それ以外をどんどんこなしていく頼りになる夫。榛花にとって「この人の他に大事なものなんてない」と思える夫だったんですね。

じゃあ、なんで聖司夫婦が家に遊びに来るときは、一切の家事をやってなかったんでしょう…?

ふたつ目のネタバレはけっこうゲス「実は弟は…」

昔から母に甘やかされて育ち、嫌なことは姉に押し付けてきた聖司。

実は、姉の家をよく訪問していたのは、姉を気にかけていたんじゃなく、姉に集っていたからなのでした…!

結婚前はお金を借りに来ていたけれど(描いてないけど、この様子じゃ一切返してなさそう)、榛花が「自由になるお金がない」と断るようになってから、聖司が来るたびに家からお金がなくなっていたのです。それを見張るために、榛花の夫は聖司たちが来ると身動き取れなかったんですね。

聖司の奥さんは普通そうな女性だったけど、聖司は外面がいいんでしょうね。そして、要領もよさそう。母に「息子だけが癒しだった」と言われているし、結局、母の骨折中に家を手伝うこともなく済ませてます。

でも、どれくらいの頻度で榛花に集っていたかわからないけれど、今までのようにお金が使えなくなって、自分の生活、大丈夫なのかな?と思ってしまいました。そういういやらしい性格が奥さんにバレちゃえばいいのに〜。

最後のネタバレは毒親の母の末路

私は、スッキリしなかった。正直言って、スッキリはしませんでした。
でも、主人公の榛花の性格を考えると、納得の終わり方でもあります。

それは、榛花が毒親だった母を見捨てなかったから。

離婚できなくてかわいそう?あなたと一緒にしないでお母さん。

私は離婚なんていつでもできる。自分の鬱憤を子どもで晴らす必要もないの。

「離婚して帰ってこい」と言われて、そう返した榛花。
でも、結局、3日に一度くらいで実家に顔を出して、母を手伝ってあげるんですよ。

ただ、「お母さん、あんたに八つ当たりばかりしてたものね。あんたはお母さんのこと嫌いよね」という母に返した言葉は…

私、お母さんのこと大好きだったよ。

子どもってさ、みんな生まれたときからお母さんのことが大好きなんだよ。お母さんは、その気持ちが一生続くと思ってたんだね。私には、何しても許されると思ってたんだね。

そんなわけないよ。

これはリアル…ほんとリアルですよね。いくら大好きなお母さんでも邪険にし続けられたら好きでい続けるなんて無理。心のある人間ですからね…。

でも、ここがさっき書いた『納得の終わり方』と思ったきっかけでもあるんです。

こういう毒親の場合って、人によっては「大好き」が一生は続かないかもしれないけど、「認めてもらいたい」は続いちゃうかもしれなくて、榛花のように毅然と対応できない人もいると思うんですよ。

それに、ずっと邪険にされ続けたことで自己肯定感も低くなって、恋愛もモラハラっぽい夫をつかまえちゃったりして、どんどん自分の意見が言えなくなったりすることもあると思うんですね。

でも、榛花はちゃんと自分の意見も言えるし、自分をまっとうに愛してくれる夫も見つけた。そんな榛花だから、ざまぁ系とかにならず、微妙にスッキリしない、こういう終わり方になったことに納得したんです。

ひまり
ひまり

なんか、ちょっと榛花のことがわかる気がするんですよね…。母のタイプは違うけれど。

私は母に長女だから我慢しなさいと言われたり、母の思い通りの進学をしなかったことをなじられたり、流産したときは泣きながら責められたり、元夫と離婚するときに元夫をかばうような発言をされたりしたんですね。

私は就職と同時に家を出たんですが…私の母の場合は、私を鬱陶しがって八つ当たりしたとかじゃなく、自分の思い通りにならないことが嫌だっただけで、私に対する愛情はあるんだろうな、と離れてそう思うようになりました。

ただ、ちょくちょく自分への愛情の方が上回るだけで。でもそれが問題なんですけどね。

ひまり
ひまり

私も母を多分大好きだったし、無償で愛されたかったと思うんですよ。でも、いつからか、育ててくれたことに感謝はするし、何かあれば助けるけれど、今でも大好きかと言われるとね…好きとか嫌いとかの感情が特にないな…って感じです。

でも、「お母さんのことが大切って言うなら、お母さんが喜ぶようにしてよ」と言われ、母にとってかわいい孫を連れて実家に顔を出し、お出かけや旅行を企画して連れて行き、楽しいと喜んでいる母は、私に「大好き」と言われなくても悪くはない人生なのでは…って思います。

このマンガの母も、榛花の言葉によって「進化だ…私の役目は終わった」とか言ってスッキリし、「私は自分の人生を生きよう」と前向きに終われているので、大変だった人生かもだけど、悪くはない人生ですよね。

このへんが、複雑な思いは残るけれど、この主人公のタイプならこの終わり方が納得かも…と思ったマンガでした。他の人はこの母親にどんな思いを持つんだろうなぁ…ぜひ聞いてみたいです。

古風で地味でおとなしそうな女性…それが榛花の印象。幼い頃から親の手伝いばかり、結婚してからは夫に尽くす毎日。そんなある日、母が負傷し介護を要求されることに。反発する夫に、榛花の親は「離婚して帰ってこい」と榛花に告げる。しかし、それに榛花が返した言葉は、あまりにも予想外で強烈なものだった…!
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